ムラヤマ・J・サーシさん(しがえいが代表) 

地域と人をつなぐ映画づくり

「楽しい」が原動力に!子ども達の成長を見守ることができる場所が自分の居場所に

今回の「まちのストーリー」では、ガチャコンシリーズをはじめ、東近江市を舞台に映画やドラマ、ショートムービーなどを制作されているしがえいが代表のムラヤマ・J・サーシさんにお話を伺いました。

お笑い芸人を目指した20代‥‥

 愛東町(現・東近江市)で生まれ育ったムラヤマさんは、昔から人を喜ばせることが好きだったといいます。19歳の時、お笑い芸人を目指してNSCへ入所。その後、東京の芸能事務所に所属し、芸人として活動を続ける中で、あるクリエイター事務所との出会いをきっかけに映像制作の世界へと足を踏み入れました。

映像監督への道

 映像制作との最初の出会いは、当時流行していた“フラッシュアニメ”の制作でした。友人に誘われて参加したことがきっかけだったそうです。
 「自分で何かを創り出すことの楽しさ」と「多くの人に見てもらう喜び」を感じたことが、今につながる原点となりました。
 その後、お笑い芸人として活動しながら、芸人仲間を主演にしたショートムービーを制作し、YouTubeで配信や東京の劇場で上映するなど、映像表現の可能性を広げていかれました。

地元・東近江市での作品づくり

 その頃、地元・愛東地区では、若い人の力を活かした地域づくりの動きが進んでいました。ムラヤマさんの活動を知った地元の方から、「愛東を舞台にドラマを作ってほしい」と声がかかり、2014年に愛東地区を舞台にしたドラマ「アイトウ戦隊ヒャクサイジファイブ」が完成し、スマイルネットで放送されました。その作品では、東京での反応と地元での反応には違いがあり、「地域の人に喜んでもらえる作品とは何か」を深く考えるきっかけになったそうです。
 翌年には、東近江市を走るコミュニティバスを題材にした「映画ちょこバス」を制作。地域の方々にも出演してもらいながら完成した作品は大きな反響を呼び、上映会には約300人が来場しました。 
 この経験を通して、「地域の人が出演することが、地域に愛される作品づくりにつながる」と実感されたそうです。

映画の資金を寄附で集めて制作「ガチャコン」シリーズの誕生

 その後、近江鉄道を舞台にした映画制作の話が舞い込みました。これまでの経験から、単に映画をつくるのではなく、「地域の人に映画づくりを自分事として関わってもらうこと」が大切だと考えたムラヤマさん。そこで始めたのが、寄附による映画制作でした。一口2,000円という形で支援を募り、制作段階から地域の人に関わってもらいました。資金提供を通じて作品づくりに参加し、完成後はみんなで作品を楽しむ。そんな循環を目指した取組でした。
 また第2作では、これまでプロの俳優が担っていた主演に、オーディションで選ばれた地元の高校生を起用。さらにエキストラにも地域の方々に参加してもらいました。
「知っている人が出演していると、自然と見たくなるし、応援したくなる。」
そんな地域ならではの力を感じたといいます。
 そして第3作、第4作と制作を重ね、今年4月に開催された第4作の上映会には、1,000人を超える来場者が訪れました。

これからの展望

 ガチャコン第2作の上映会後に、ムラヤマさんは東京から東近江市へ移住されました。
「この地域で映画づくりができる人材を増やしたい」そんな思いから立ち上げたのが、「しがえいが」です。現在は、監督、撮影、演技を学べるワークショップを開催。ムラヤマさん自身が講師となり、次世代のクリエイター育成に力を注がれています。
 実際に、ガチャコン第3作、第4作では、ワークショップで学んだメンバーが現場で活躍されたそうです。また、自ら制作したショートムービーをYouTubeやSNSで発信したり、イベントで生喜劇を上演したりと、表現の場はさらに広がっています。
「今は、どこにいてもエンタメに触れられる時代。だからこそ、このまちでエンタメを楽しめる人を増やしていきたい。そして、自分がいなくても、地域の中で作品づくりが続いていく環境をつくっていきたい。」
 地域を舞台に、人と人をつなぐ映画づくり。ムラヤマさんの挑戦は、これからも続いていきます。

しがえいがの情報

台本読み体験会
 2026年6月21日(日)10:00~12:00
 場所 八日市コミュニティセンター
 詳しくはこちらのInstagramをご覧ください。
 情報発信
 YouTube 過去の作品はこちらからご覧いただけます。
 Instagram ワークショップや日々の活動はこちらから

   
               
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